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映画館へ行こう

映画館で映画を観るのが大好きです

「変態仮面 アブノーマル・クライシス」観てきた

映画


前作がたいへんおもしろかったので続編も期待して観に行ってきました。
期待していたとおりとてもおもしろかったのですが、公開してから一か月くらい経っていたせいなのか劇場にはあまり人はいなかったのがちょっと残念でした。観たい人はもう観ちゃっただけかも知れませんが...。



愛子のパンティを被って変態仮面となり、悪と戦う狂介。しかし、狂介と愛子の思いは徐々にすれ違い、愛子は狂介にパンティを返してもらうことに。同級生の真琴正は、気付かぬうちに愛子を傷つける狂介を、憎しみの目で見つめていた。愛子のパンティを失った上、世界中からパンティが消えるという事件が発生し、絶体絶命に陥る変態仮面の前に、最強の敵が出現する。

HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス : 作品情報 - 映画.com

ストーリーは正直どうでもいいというか、すいません、どうでもいい内容ですとしか言いようがないです(笑)
前作で倒したはずの敵が復活して変態仮面へのリベンジをしようとするという以上の話ではなくて、そこに付随するさまざまなエピソードを実写でどう見せるのか?というところが見どころなのです。「くだらないなー」と言ってしまえば本当にそれまでのものなんですが、そのくだらないもののために全力でみんなががんばっているのがめちゃくちゃおもしろくてその突き抜けっぷりには感動すらおぼえました。

そういえば、前作はチンコと言いすぎたせいでレイティングがPG12になってしまったそうなのですが、今作はレイティングにも配慮してより幅広い年代の人が見られるようになったのが売りだと聞いていました。たしかに実際に観てみると作品全体の作りがやや真面目というか、ネタ的には前作とあまり変わらなくて下品なものもたくさんあったものの、前作はとにかくふざけてる作品というイメージでしたが、今作は「マジメにふざけてるな」という印象が強く残る作品でした。

「海よりもまだ深く」観てきた

映画


日本国内の映画監督で好きな人を3人挙げろという話になったらわたしは是枝裕和監督と熊澤尚人監督と吉田恵輔監督を挙げます。もちろん気になる監督はもっといるけれど、この人の撮った作品ならぜったいに観たい!と迷いなく言える人はいまはこの3人です。

その中でも是枝監督は本当に抜きんでて大好きな監督で、わたしが映画を観るようになってから劇場公開された作品はすべて劇場で観ていますが、じゃあ是枝監督の作品は全部好きなのかというとそんなことはありません。「空気人形」は個人的にはいまいちよくわからない作品でしたし、「そして父になる」も題材はすごくよかったけど作品自体は正直言うほどよくはなかったなと思っています。

そんなわけで是枝監督の作品についてはわりと当たりはずれが多くて*1打率は5割を切るくらいだろうと思うのですが、それでもわたしが是枝監督の作品だったら絶対観たいと思うのは当たったときの衝撃がめちゃくちゃでかいからなのです。

もう気に入った作品はオールタイムベストに入れちゃうぞ!っていうくらい気に入ってしまいます。

例えば「歩いても 歩いても」や「海街diary」はもうまさにそんな作品ですし「奇跡」も結構大好きなんですが、本作「海よりもまだ深く」はまさのわたしのツボにドンピシャでハマるくらい大好きな作品でした。何か共通点があるのかな?と考えてみたのですが、「夏」で「どこかに死の匂いがある」作品が好きみたいです。


団地に一人住まいの母・淑子(樹木希林)。苦労させられた夫を突然の病で亡くしてからは、気楽な独り暮らしを送っている。長男の良多(阿部寛)は、15年前に文学賞を一度とったきりの売れない作家。今は探偵事務所に勤めているが、周囲にも自分にも「小説のための取材」だと言い訳している。そんな良多に愛想を尽かして離婚した元嫁、響子(真木よう子)。11歳の息子・真悟(吉澤太陽)の養育費も満足に払えないくせに未練たらたらの良多は、探偵技で響子を“張り込み”し、彼女に新しい恋人ができたことに一人ショックを受けている・・・。 そんなある日、たまたま母・淑子の家に集まった良多と響子と真悟は、台風のため翌朝まで帰れなくなり、一つ屋根の下で一晩を過ごすことに。こうして、偶然取り戻した、夜が明けるまでの束の間の“家族”が始まるが――。

海よりもまだ深く 映画作品情報 - シネマカフェ


さて。本作はもともと是枝監督の作品なので観るつもりではいたのですが、予告を観たら映像から伝わる雰囲気がどことなく「歩いても 歩いても」に似た空気を感じたのでこれはもう絶対に観たいと思っていました。たしかにこの作品も家族の物語という一面もあるのですが、むしろ真逆の作品だったと感じました。

歩いても 歩いても」が「無いと思っていたものが実はまだあった」というお話だったのに対して、「海よりまだ深く」は「まだあると思っていたものが実はもうなかった」というお話だったと思います。


本作は、一度大きな賞を受賞してしまったために文筆業に片足を突っ込んだまま離れられずにいる売れない作家が、副業として働いている探偵事務所でクライアント相手に個人取引を持ち掛けて小銭稼ぎをしたり、その合間に別れた妻をストーカーしてみたり、さらには団地で細々と暮らす母親からお金を巻き上げようとしたりするような人が主人公のお話です。

この主人公良多を演じるのが阿部寛なんですが、この人がもうシャレにならないレベルでダメな人間でしてもう観ているのもしんどくなるくらいのクズなんです。何もできないくせにプライドは高く、見栄っ張り。約束は守らず、自分が欲しいものを手に入れるためであれば、他のものはなんでも犠牲にできるというしょうもなさ。

もう見ながらずっとイライラしていたのですが、でも観終えて思ったのは「こういう人はもうこういう人として生きていくしかないんだよな」という諦念のような気分でした。以前ある人が言った「選択肢があるうちは他人の人生」という言葉がすごく好きでたまに思い出しては何度も反芻しているのですが、何にも縛られていないはずの良多にはいくらでも選択肢があるようにも見えるのですが、実のところ彼にはもう選択肢なんて何一つ残されていなくて目の前にあるものを手に取ることしかできなくなっているわけです。

つまり彼はもう彼の人生を歩まざるを得なくなっているんだということに改めて気づいたときに、自分にもいつの日かこんなふうに生きていくしかなくなる日が訪れるんだなと思ったら何だかいてもたってもいられなくて急に鼓動が早くなりました(笑)


歩いても歩いても [DVD]

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*1:もちろん世間から観た当たりはずれではなくわたしの嗜好にハマるかどうかという意味での当たりはずれです

「黒崎くんの言いなりになんてならない」見たよ

映画



冴えない自分からの転校デビューを目指して1ヶ月、赤羽由宇(小松菜奈)は、友達ができたり、女子生徒の憧れ「白王子」こと白河タクミ(千葉雄大)とデートをしたり…だけど、「絶対服従」を命じられた黒崎くん(中島健人)のドSな無理難題に翻弄される毎日。壁ドン、顎クイ、さらには?台風で停電中に…″?遊園地の観覧車で…″黒崎くんは「躾だ」と超ドSに迫ってくる。由宇は、タクミの積極的なアプローチや、はじめての親友、芽衣子(高月彩良)の黒崎くんへの想いに揺れ動きながらも、黒崎くんにドキドキさせられっぱなし。次第に黒崎くんのことが頭から離れず、由宇は自分の本当の気持ちに気付いて…。

黒崎くんの言いなりになんてならない 映画作品情報 - シネマカフェ


3月はなかなか映画館に足を運べなくてこの映画が一か月ぶりの映画鑑賞でした。
ひさしぶりの映画鑑賞というだけでもかなりワクワクしていたし、高校を舞台にした青春モノが好きなのでかなり期待して観に行ったのですがちょっといまいちな作品でした。しょんぼり。

小松菜奈演じる赤羽由宇が転校先の学校で学内の人気を二分する人気者2人から求愛されて振り回されるというお話でしてこの設定はとてもベタでよかったです。しかもその言い寄ってくる男子二人がとてもはっきりとしたキャラクター付けがされていて、目つき鋭くドSな性格の黒王子こと黒崎くんと柔らかい空気をまとって優しくでも強引に迫ってくる白王子こと白河くんという対照的なキャラになっています。


初めて会ったときに粗相をしてしまって以来、まるで由宇を奴隷のように扱ってくる黒崎くんは本当にひどくて「これがデートDVというやつか...」と思ってしまうほどでした。もちろん途中まで見れば決してそれだけの男ではないというのはわかるのですが、それにしてもあれは引きます。後ろの席から髪を引っ張ったりとかそこまでしなくてよくね?っていう。

そうなると必然的にいつも優しく接してくれる白王子の方に惹かれるだろうと思うのですが、これがなぜかそうはならなくてなんでだよ!と(笑)

いや、わかるんですよ。
いつも乱暴だけど実は優しいあいつのことが...みたいなことだと思うしその意図はわかるんですがそれにしてもちょっと度が過ぎてるしDV被害者と加害者の共依存みたいに見えてしょうがなかったです。この作品を観て「優しい男より乱暴な男の方がモテる」みたいなことを言い出す人はいないと思いますが、なんだかなーという割り切れない気持ちになりました。

でもまあ原作ありきなわけですからそこはこの作品に文句を言ってもしょうがないんですけどね...。


男女の生活スペースがあんなに近い寮ってあるの?って不思議だったし全体的にリアリティの欠片もなかったのですが、そのリアリティの無さというかリアルファンタジー*1的な世界観があれはあれでよかったし寮住まいの高校生活もすごく楽しそうでその点はすごく楽しめました。


ちなみに主人公の由宇の友人、芽衣子を演じた子がすごく背が高くてきれいだしさらになんとなく聞き覚えのある声だなと思って観ていたのですが、帰ってきてから調べたら「思い出のマーニー」で杏奈の声を演じてた子でした。高月彩良さん。


普段はめがねをしているそうですが芸能活動の際は外しているそうでその画像が見つかりませんでした。
ぜひめがねをかけたところを拝見してみたいです。めがね似合いそう!


@MOVIX宇都宮で鑑賞

*1:という表現が正しいかどうか自信がないのですが

「X-ミッション」みた!

映画

若きFBI捜査官ジョニー・ユタ(ルーク・ブレイシー)に、超一流アスリートチームに潜入せよとのミッションが下される。エクストリーム・スポーツのカリスマ、ボーディ(エドガー・ラミレス)が率いるこの集団には、重大な疑惑がかけられていた。その天才的なスポーツ・スキルを駆使し、前代未聞の方法で次々と犯罪に手を染めているというのだ。自らも元アスリートであるユタは、ボーディに度胸と才能を認められ、チームに招き入れられることに成功する。しかしながら、命を危険に晒しながら共に行動するうちに、ユタはボーディの究極の信念に心が奪われていく。果たして、ユタはFBI捜査官として決定的な証拠を掴み、彼らを捕えることができるのか?そして明かされる、彼らの本当の目的とは──!?

X-ミッション 映画作品情報 - シネマカフェ

予告を見てもどういう映画なのかさっぱりわからず、観た人の話を聞くともっとわからない不思議な作品。
それがこの「X-ミッション」に対する観る前の印象でした。


「どう説明していいのかわからない」

「この作品はどのジャンルだとかうかつに言えない」

「めちゃくちゃおもしろくないけど観てほしい」

「気づいたら寝てた」


賛否が分かれているというよりも、観た人全員がこの作品の特異性にとまどっているというのが率直な印象でした。


観てみたい....。


今月はまったく映画を観てなくてそろそろ何か観に行きたいと思っていたところでしたので、心を決めて「X-ミッション」を観に行ってきました。リメイク元のハートブルーは未見です。


まず観ての感想はめちゃくちゃおもしろかったです。

FBI見習いの兄ちゃんユタが、世界のあちこちでエクストリームな手口の犯罪を繰り返す3人組を捕まえようと接触したら犯人たちと意気投合。「これは潜入捜査なんだ」と自分や先輩捜査官に言いきかせるユタでしたが、犯人たちといっしょに山から飛び降りたりスノーボードで急斜面を駆け下りたりとエクストリームな世界を謳歌してじょじょに犯人たちと仲を深めていきます。

「これ、ユタがFBIの捜査官だっていう設定いらないんじゃ...」と思いながら観ていると、そんな観客の気持ちをなだめるかのように少しずつその設定が活用され始めます。され始めるのですが、でも最後まで見終えて振り返ってみるとやっぱりそういう設定はあくまでおまけでしかなくてただただ死を恐れないキチガイ集団が命をかけて好き勝手遊びまわる様子を写しただけの作品でした。

ストーリーはおまけ!でもほんとうにすばらしかったです。

アクションシークエンスもストーリーもあまりにエクストリーム過ぎて、栃木県の凡人代表のようなわたしは終始おいてけぼりをくらった感じでしたが、でもなんていうか映像の一つ一つの迫力というか勢いというかとにかくこの作品から放たれる禍々しくも清々しいパワーには最初から最後まで圧倒されました。

山の上からムササビみたいに滑空するシーンはめちゃくちゃ怖いけどかっこよくてしびれました。最高!


もうね、観た人がとまどってた意味がよくわかるし、だからこそ観て本当によかったと思いました。
まだ観てない人はぜったい劇場で観た方がいい作品だと思うし、全力でおすすめします。

ぶっちゃけおもしろいとは思えないかも知れませんがでも観たことは決して後悔しない作品です。

もしここでおすすめされたから観たけどおもしろくなかったし観て後悔したという人には、ぜひご飯おごるのでこの作品のおもしろさを熱弁させてください(いやがらせ)。


@TOHOシネマズ宇都宮で鑑賞

「人生の約束」観てきた!

映画


会社の拡大にしか興味の無いIT関連企業CEO・中原祐馬(竹野内豊)の携帯に、共に起業しながらも会社を追い出す形で決別してしまった、かつての親友・航平から、ここ数日、何度も着信があった。胸騒ぎを覚えた祐馬が航平の故郷へ向かうと、そこで待っていたのは予期せぬ親友の死だった。町内会長の西村玄太郎(西田敏行)に話を聞くと、病に冒され余命僅かだった航平は、最後に曳山につながりたいと故郷の土を踏んでいた。事態を飲み込めない祐馬が線香をあげようとするも、航平の義兄・鉄也(江口洋介)は会社を追い出したあげく、航平からの電話を無視し続けた祐馬を許すことが出来ず、殴りかかってしまう。故人を惜しむ場が荒れるのを防いだのは、航平の忘れ形見ともいえる娘・瞳(高橋ひかる)の落ち着いた対応だった。かつての親友に子どもがいたことに驚く祐馬は、自分に何か出来ることはないかと瞳に聞くと、物憂げな瞳が重たい口を開いた。「西町から四十物町の曳山を取り返してくれますか?」。航平の故郷・富山県の新湊(しんみなと)にある四十物町(あいものちょう)では、前代未聞の曳山譲渡に町が揺れており、約束を反故にした新興の西町に、航平は最期を迎える瞬間まで抗議をしていたのだ。一方、東京では祐馬の会社が不正取引の疑いで強制捜査を受け、祐馬は会社や仲間だけでなく、全てを失ってしまうことに。一人になってしまった祐馬だったが、たった一つだけ残ったもの、瞳との約束を守るため再び新湊に向かうと、そこでは祭りがすぐ間近に迫っていた――。

人生の約束 映画作品情報 - シネマカフェ


劇場で予告を観たときはそんなに惹かれなかったのですが、その後じょじょに気になってきてどうしても観たくなったので公開後しばらくしてから観に行ってきました。何となく想像していた内容とは違っていましたが、舞台となった土地の魅力が十二分に引き出されたわたし好みの作品でしてとても楽しく鑑賞しました。

話の内容はまったく違いますが、地方の魅力を見事に引き出していた「六月燈の三姉妹」のことを思い出しました。
鹿児島を舞台に撮られた作品なのですがめちゃくちゃおもしろいので未見の方にはおすすめしておきます。

六月燈の三姉妹  [DVD]

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さて。
本作は有名なIT企業の創業者としてバリバリ働く中原がいっしょに会社を立ち上げた親友を訪ねて富山をたずねるところから物語が動き出します。長く連絡をとっていなかった友人がなぜか連絡をくれたことに胸騒ぎをおぼえての行動でしたが、なんと友人は病気で他界してしまっていたのです。

その後いろいろとあってしばらく富山に滞在することになるのですが、なにごともビジネスライクに割り切って生きてきた中原が決してそんなふうには割り切れない地方の生活を目の当たりし、そしてそこで生きていたであろう盟友の死に思いをはせるわけです。

正直、全体的に作品の背景だとか登場人物のことについて説明不足、描写不足だと感じたし、そういうところがいかにも手を抜いているように見えて残念だと感じました。話の流れもしかり、登場人物同士のやりとりしかり、全部が予定調和すぎると感じたし、そこらへんをもうちょっとうまく見せてほしかったという不満はあります。

でもそういった不満よりも、この富山という土地の見せ方がとにかくすばらしくてさまざまなシーンで思わずスクリーンから目が離せないくらい魅了されてしまったのです。これはもう本当にすばらしかった。


灯台の向こうに見える立山連峰のすばらしい景色。

明媚な風景だけではなく日常の一コマを切り取っているシーンの数々。

お祭りのときの臨場感ある映像。


どんなシーンでもかならずそのどこかに見どころとでもいうべき部分が見つかると言っても過言ではないほど最高でした。好きなシーンが多すぎてどれがベストかとは決めがたいのですが、あえて挙げるのであればお祭り直前にみんなでお酒を飲んで川に飛び込むシーンがとても好きでした。



@MOVIX宇都宮で鑑賞

「orange」を見てきた

映画


高校2年生の春。10年後の未来の自分から、一通の手紙が届いた。過去にいる10年前の私へ26歳になった私には、後悔していることがたくさんあります あなたにはこの先 たくさんの喜びや幸せが待っています どうか その幸せをこぼさないように 大切なものを 失わないで ――そこに書かれていたのは、転校生の翔かけるを好きになること。そして、翔が1年後には死んでしまっているということ。初めはイタズラかと思ったが書かれていることが次々と起こるので菜穂は次第に手紙を信じるようになっていく。なぜ翔を失ってしまったのか?26歳の自分と同じ後悔を繰り返さないためにはどうすれば?翔は、救えるはず。いま、後悔していることはきっとどれも「できたこと」のはず。10年後の想いを知った菜穂の運命を変えていく日々がいま、動き出す。

orange 映画作品情報 - シネマカフェ

原作未読で観てきました。


高校2年になった最初の登校日に10年後の自分から手紙が届くというファンタジーな開幕を迎える本作ですが、わたし好みの青春モノを下敷きにしつつ、そしてこれまたわたしの大好きな時間移動*1がエッセンスとして使われていてなかなかよい作品でした。せっかく魅力的な登場人物が多そうなのに最後までわりと放置気味なのがもったいなかったし、もうちょっとそれぞれのキャラクターにライトを当てたエピソードを盛り込んでほしかったなとは思いますが、それでも個人的には楽しめました。

主人公の菜穂のもとに届いた10年後の自分からの手紙。
そこにはその手紙が届いた日に転向してくる翔のことが書かれていて、その日菜穂の周りで起きたいくつかのことは手紙の内容と見事に符合していて菜穂を驚かせます。あまりの一致ぶりに「これは本当に未来からの手紙かも知れない...」と菜穂に信じさせるというシークエンスに説得力をもたせて見せたところでわたしはこの作品の世界を信じられるような気がしました。

未来から手紙がくるという突拍子のなさ。
普通に考えたらそんなものを信じようという人はいるわけがないのですが、そこを信じようと思った菜穂の行動に一定の信ぴょう性を与えてくれたことでそこからは安心してこの作品を観ていられました。導入部がとてもうまかったなと思います。


さて。
その手紙によると転校生の翔は10年後にはもう生きておらず、10年後の菜穂はそのことを後悔していること、そして絶対に翔のことを救ってほしいということが書かれていることがわかります。日を追うごとに翔のことがどんどん気になっていく菜穂は、絶対に翔を死なせたくないという思いを募らせて手紙の指示にしたがって翔を救おうと努力するのですが、なぜか徐々に手紙の内容と現実がかい離し始めるのです。

一体なんで...というところからまたいろんな事実がわかってきておもしろくなっていくのでぜひここからは実際に観てほしいなと思うわけですが、本作は上でも書いたとおり設定はとてもユニークだしおもしろいとも思うのですが、全体としてはやや物足りなさを感じるところもあってそれが何なのか観終わってもわかりませんでした。

おもしろいとは思うし惹きつけるものもあったけれど何か足りない。

やっぱり主演以外の人たちのことももうちょっと描いてほしかったですね。
せっかくグループ交際というか、あんなふうにみんなで学校生活を楽しんでいたわけだから主演の二人以外の日常を描いて輪郭をはっきりとさせてほしかったなと感じました。


あとで原作読んでみたいです。


@TOHOシネマズ宇都宮で鑑賞

*1:と表現するのはちょっと微妙な設定ですが

「傷物語〈鉄血篇〉」を見てきました

映画 雑記

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桜が舞う三月二十五日、終業式の日の午後。高校二年生の阿良々木暦は、同じ学校に通う三つ編み眼鏡の優等生、羽川翼と遭遇する。羽川から「この町に吸血鬼がいる」という噂を聞かされる暦。その夜、街に出た暦は、地下鉄のホームで血塗れで四肢を失い、必死に助けを求める女と出会う。その女は羽川の言葉通り、金髪で美しく…背筋が凍るほどに冷たい目をしていた。ようこそ。夜の世界へ―。伝説の吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと阿良々木暦の〈物語〉はここから始まる。

傷物語〈1鉄血篇〉 映画作品情報 - シネマカフェ


とくに観たかったわけではないのですが、ちょうどいい時間に観られそうな作品がこれしかなかったのでお試し気分で観てみました。


ストーリーはかなりざっくりとしているというか、すごく点々とした内容でして作中で描かれていない分を脳内で補足するにはちょっと情報が足りな過ぎるように感じました。個々のシーンを線でつなごうとしてもそのつなげた部分のどこかがどうしても欠けてしまって完全に埋めることができないそんな印象をつよく受けました。


もちろん映像ですべてを描く必要はないのですが、この独特とも言えるこの作品の世界観や登場人物の人となりを伝えるためにもうちょっと尺をとってもよかったんじゃないかと感じました。ダイジェスト版というのは言い過ぎかも知れませんしわたしが原作未読だから余計そう感じるのでしょうが、作品から直接得られる情報では埋まらない隙間の多さにちょっとぐったりしちゃいました。


それでもこの作品には何とも言えない不思議なおもしろさというか魅力があって、次の展開がどうなるのかすごく気になって終始スクリーンから目が離せませんでした。登場人物が多くなくておぼえやすかったのはよかったです。名前のセンスや絵面はあまり好きではありませんが、そこらへんは慣れの問題かなと。


ただ、続きは今年の夏だそうですがさすがにこの長さ(上映時間60分ほど)で続きは半年先というのはちょっと長すぎるなと思ってがっくりしました。早く続きみたいよ!



TOHOシネマズ宇都宮で鑑賞。