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レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで


1950年代のアメリカ。エイプリル(ケイト・ウィンスレット)とフランク・ウィーラー(レオナルド・ディカプリオ)の夫婦は、2人のかわいい子供に恵まれ、美しい家で暮らし、誰もが憧れる理想のカップルだった。ただ、外見の充足や周囲からの賞賛とは裏腹に、彼らは互いの心に若き日に抱いたある思いを潜ませていた。それは、フランクのヨーロッパで成功するという野望、エイプリルが追い続けた女優への夢――。彼らは、それぞれの“輝かしい未来”と“完全なる自己実現”のため、大きな賭けに出ることを決意する。やがて、ふたりに訪れる葛藤。だが、その大きな運命の渦の中で今、この瞬間、ふたりの愛が試されるときが訪れようとしていた…。

レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで 映画作品情報 - シネマカフェ

MOVIX宇都宮にて。
予想していた以上に心に重くのしかかってくる展開に、観終わった後は疲れ果ててヘロヘロになってしまいました。これはものすごく良質の作品であることは間違いありませんが、同時にとても危険な作品でもあると思います。最後の最後まで観たところで、その結末の救われなさに固まってしまいました。


どんな人でも、結婚する時にはその人なりの理想の夫婦像みたいなものを必ずもっていると思います。子どもが何人欲しいとか、大きな家に住みたいという具体的なものから、お金に不自由しない、毎日二人で仲良く暮らしたいというちょっと抽象的なものまでさまざまですが、これから始まる新しい生活に対して何かしらの理想をもっていることは間違いありません。
本作を観ていて感じたのは、この理想の中にある2つの要素が含まれている場合に孕まれる危険性です。


[2つの要素]

    1. 夫婦二人の理想のベクトルが逆向きの場合
    2. 理想の実現に家族以外の他者が必要とされる場合


エイプリルは周囲から「理想的な夫婦」として見られたいと願い、また、昔から持ち続けていた女優になるという夢も捨てられずにそのもどかしさの中で日々を過ごしていました。そして、ウィーラーはエイプリルの「理想的な夫婦」に付き合わせられることにうんざりし、そして毎日変わり映えのしない日常に対して苛立ちを感じながら生きています。
この時点で既に二人の理想は到底共生出来るものではなくなっています。
また、エイプリルの「理想的な夫婦」というのはあくまで他者から見てそう思われることが目的/判断基準になっているために、理想の実現に家族以外の他者が必要と言う条件に合致しています。
そのような問題を抱えた二人が些細なことから徐々に考えや行動がかみ合わなくなっていくもどかしさや、その齟齬を矯正しようとした矢先に起きたある出来事の残酷さ。そしてその後に訪れる家族の完全なる崩壊。
このあまりの救いようのなさには打ちのめされた上に、最後の最後でさらに追い討ちをかけられてしばらくは立ち上がる気にすらなりませんでした。まあ、分かってたこととは言え、まったくひどいものをラストに持ってきたなとため息を吐かずにはいられません。


未だに消化不良気味ではありますが、とても興味深い作品でした。
ただ、夫婦もそうですが、結婚を考えているカップルにはあまり観に行くことをお奨め出来ない作品です。いい作品だとか悪い作品だという軸ではなく、明るい未来を夢見る人には積極的に観て欲しくない部類の作品だと感じました。


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