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「PARIS パリ」見たよ


元ダンサーのピエール(ロマン・デュリス)は、心臓病で余命わずかだと宣告される。そして、死に行く日々を静かに過ごすことにする。アパートのベランダから見る風景はいつもと変わらず、人々は懸命に生きている。死を意識し始めたピエールには、街中で営まれている人々の生活が、突如として意味を持ち始める。みんな、様々な哀しみや喜びがあり、それぞれが抱える問題が些細だとしても、本人にとっては世界で一番重要な事柄なのだということに気づいていく。そして、姉にアパートの玄関で別れを告げ、最期の場所となるかもしれない病院へと向かうタクシーの中で、ピエールはパリの街と人々がとても愛しいものに感じていた…。『スパニッシュ・アパートメント』、『パリの確率』のセドリック・クラピッシュ監督最新作。

PARIS パリ 映画作品情報 - シネマカフェ

宇都宮ヒカリ座にて。
前日、職務質問されたことが何気にショックだったのかなかなか寝付けず寝不足だったのも一因ではありますが、あまりに何も起こらない平坦な映像が続いたことと、モニョモニョと眠気を誘うフランス語が心地よくて、映画を観ながら5分くらい眠ってしまいました。
ふつうであれば5分も寝てしまうとさっぱり話がわからなくなってさあ困ったとなるところですが、本作はパリで生活する人々の代わり映えのしない日常を淡々と描いた穏やかな作品でして、多少話が飛んだところでまったく影響がないという非常にすばらしい構成でしたので空白の5分などものともせずに最後まで楽しく鑑賞できました。抑揚に乏しいところが眠気を誘う一因でもあり、この作品らしさを形成する一因でもあり、普段観ている作品とはずいぶん趣が違うなと感じました。
映画観ながら寝てしまったなんて初めてですが、作品を構成する要素が出揃う中盤以降は異国の人たちの日常がとても自然に描かれていてとてもおもしろかったです。


わたしがよくする妄想のひとつに、日本ではない場所で生まれ育ったとしたら...というものがあります。
例えばもしイギリスで生まれたとしたらわたしは英語を母国語として育ち、何かを学ぶときや誰かとケンカするときには英語を使うんだなあなんて考えることがあります。外見だって髪や目の色も今とは違ったかもしれないし、身長だってもっと大きかったり小さかったり。もしかしたら男じゃなくて女だったりして...とか、そんなことを考えているなんてことをここで書くのはとても恥ずかしいのですが事実なのでしょうがない。
ところが、実際にそんなふうに妄想を続けたとしてもわたしが思い描くその妄想は結局のところわたしの育った環境をベースにして繰り広げることしか出来ず、つまりは日本の風土、風習に根付いた妄想の域を出ることは出来ないのです。誕生日やクリスマス、学校での日常生活など、その妄想の舞台となっている異国ではどのようなものが「普通」なのかがわからないことには本当の意味でこの妄想を楽しみつくすことは出来ないのです。


本作品ではパリに住む人々の日常を飾ることなく描いていて、観ているだけでその中に溶け込めるような気分になってしまいますし、この作品を通じてわたしもパリに住んだことがあるような気分を存分に味わうことができました。目に入った素敵な異性にはところ構わずアタックしてチュッチュしてまわるフランス人になりたいな。

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