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「永遠の僕たち」見たよ


交通事故によって両親を失い、臨死体験をした少年イーノック(ヘンリー・ホッパー)。彼のただひとりの友人は、彼だけにしか見えない死の世界から来た青年ヒロシ(加瀬亮)であった。他人の葬式に日常的に参列する彼はある日、いつものように参加していた他人の葬儀で、病によって余命いくばくもない少女アナベル(ミア・ワシコウスカ)と出会い…。ガス・ヴァン・サントが描く、不治の病に冒された少女と、死に取り憑かれた青年の恋の物語。主演は、『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカと、デニス・ホッパーの息子であるヘンリー・ホッパー。物語のキーとなる青年のただひとりの“友人”役で加瀬亮が出演。

永遠の僕たち 映画作品情報 - シネマカフェ

フォーラム那須塩原で観てきました。


昨年12月に公開されてから早4ヶ月が経ちましたが、やっと近くで上映があり見ることができました。
大好きな加瀬君とミアちゃんが出るということと、透明感あふれる予告映像がとてもすてきだったので楽しみにしていたのですが、どうしても最後までのりきれず思ったほど楽しんで鑑賞することができませんでした。


のりきれなかった理由は明確で、イーノックというキャラクターがわたしにはとてもなじめなかったからです。
もうちょっとはっきり言えば、なんかむかつくんですよね。


とりあえず外見から攻めると、まずあの髪型がイラッとします。
向かって左側(イーノック的には右側)がもりあがって寝ぐせのようになっているところがもう嫌なんですね。寝ぐせをなおさずそのまま仕事に行っているわたしには言われたくないかも知れませんが、おまえもうちょっと何とかしろよとぶつぶつ言いたくなります。


最初から既にいいがかりレベルの内容なのでここらで止めておくべきなのかも知れませんがもう少しだけ続けると、幼すぎていまいち共感をおぼえない考え方や無駄に高い行動力も気に入りません。赤の他人の告別式に乗り込んで参列したり、時には死体の顔を見たりするその無神経さには腹立たしさをおぼえたし、それを問い詰められておどおどしていたくせに、アナベルが機転を利かせて助けてくれると話を合わせて調子にのった口ぶりで話し出すところもまた「なんなのこいつ」と思っちゃうわけですよ。


最初から最後まで、おれなんでこいつのことこんなに嫌いなんだろう...と思いながら観てしまいました。


ただ、他の人から見たら超どうでもいいようなことに真剣に悩むような繊細さと、図々しさ全開で自分の欲求を満たそうという子どもっぽさが同居している姿って変に偶像化されていない10代の頃の男の子の姿ではあると思うんですよね。
日本人の幽霊が見えるという部分はともかく、イーノックの人物像というのはリアリティがある描写だったのかなと思ったりします。


そんなイーノックという人物描写以外は概ねすごくよくて気に入ったのでとりわけよかった点を上げてみると、静謐でまるで透きとおったガラスに囲まれた中に飾られた世界をのぞいているように感じられるはかなくて美しい映像がたいへんすてきでした。まるで夢の中で観る夢の世界をながめているようなそんな気分になってしまいました。


とにかく映像も物語も全体的にすごい濁りがなくてきれいなので観ていて思わずため息をつきたくなるのですが、それはある意味リアリティが異様に欠如しているとも言えるわけです。余命3ヶ月と宣告されて死に瀕しているはずのアナベルには最後まで死の匂いがまったくただよわないし、ハロウィンの夜の出来事はまさに一晩の夢のようなふしぎな空気で満たされています。

幽霊との共同生活もしかり、すべてがどこか朝方に観る夢のような心もとなさの上につくりあげられた世界のようでいつボロッと壊れてしまうのかとハラハラしっぱなしでした。


ファンタジーようなホワホワとした世界と人たちの中で、唯一イーノックのキャラクターには徹底的にリアリティを与えているのはおもしろいと感じましたし、全体として見ればすごくいい作品だなと感じました。



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