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「桃さんのしあわせ」見たよ



60年間、同じ家族に仕えてきたメイドの桃さん(ディニー・イップ)が、ある日脳卒中で倒れ、それまでごく当たり前に身の回りの世話をしてもらっていた雇い主の息子・ロジャー(アンディ・ラウ)は、初めて空気のような存在であった桃さんの大切さに気付く。そしてロジャーは多忙な仕事の合間を縫い、桃さんの介護に奔走することになる――。

桃(タオ)さんのしあわせ 映画作品情報 - シネマカフェ

宇都宮ヒカリ座で観てきました。


本作は長年ある家族のもとでメイドとして働いてきた桃(たお)さんが、脳卒中で倒れてしまってから亡くなるまでに過ごした日々を描いた作品でしたが、桃さんの過ごした最期の日々は決していいことばかりではなく嫌なことや悲しい出来事が続いたその間隙にちょっぴりのしあわせが埋め込まれていて人生の縮図のように描かれていました。

とつぜん脳卒中になってしまったり、慣れない環境で暮らさなければならなくなってしまったり、しかも新しい生活の場に周りにいるのは自我さえ衰えつつある老人たちばかり。自分のことは自分でできるし、こんな老人たちといっしょにされたくないという気持ちのあった桃さんでしたが、そんな環境に置かれていても持前の優しさや明るさを発揮してすこしずつ自分の居場所を作っていく桃さんの立ち振る舞いを見ていると、ずっと苦労して生きてきた人がもつ強さに触れたような気がしてとても心強い気分になりました。


わたしは、うまれてからずっとずっとがんばって生きてきた桃さんには最期くらいもっともっとしあわせになってほしいと願いながら観ていたのですが、でも観ているうちにそういう「もっとしあわせになって欲しい」だなんてのは桃さんに失礼な考えなのかも知れないなと思いなおして反省しました。しあわせかどうかなんてのはその人自身にしか判断できないことだし、もっとしあわせになってほしいだなんておまえ何様だよと自分をグーで殴りたくなりました*1

自分がもし周りの誰かからそんなふうに思われていたとしたらすごい傷つくし、実際に面と向かってそんなことを言われたら「じゅうぶんしあわせだよ!」と言っちゃうと思います。桃さんだって、ずっとかわいがっていたロジャーがずっと気にかけて面倒をみてくれたわけですからそれだけでも十分しあわせなんですよね。他人のしあわせを自分の基準ではかろうだなんて、おこがましいにもほどがありますね...。


幼い頃から世話になった桃さんにしあわせになって欲しいとできるだけのことをしようとするロジャーの優しさが伝わってきたし、桃さんはその気持ちをしっかりと受け止めていたことも伝わってきたので観終えてすごくあたたかい気持ちになりました。


公式サイトはこちら

*1:もちろん痛いのは嫌なので殴りませんが