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「ハル」見たよ


「くるみに、生きていることを思い出させるために、ボクは人間になった」ハルとくるみの幸せな日常。いつまでも続くと思っていた日々は、飛行機事故で突如終わりをつげた。喧嘩別れのまま、最愛のハルを失い、生きる力も失ってしまったくるみ。彼女の笑顔をとりもどすため、ヒト型ロボットのQ01キューイチは、ハルそっくりのロボハルとしてくるみと暮らすことに。ロボハルの頼りは、かつてくるみが願い事を書いた、ルービックキューブ。色がそろうごとに溢れてくる、くるみの想い。少しずつ打ち解けるロボハルとくるみだったが…。

ハル 映画作品情報 - シネマカフェ


(注意) 作品の内容、結末に触れている部分がありますので未見の方はご注意ください。


MOVIX宇都宮で観てきました。


予告を何度か劇場で観たのですが「大事な人を失った女性が彼女をサポートするロボットと共に立ち直るプロセス」を描いた作品ということでしたので楽しみにして観に行ったのですが、期待していた内容とはほどとおい面白味に欠ける作品でした。絵はたいへんわたし好みだし、舞台となった京都の街並みの美しさも近未来的な世界観もすごくいいなと思うのです。

ところがやたら説得力のない展開が続くこの物語をわたしはまったくおもしろいとは思えなくて、観ているのが苦痛でしょうがありませんでした。たとえば根本的な設定である「大事な人を失って落ち込む人を立ち直らせるために亡くなった人そっくりのロボットを使う」必然性がまったく理解できません。そこをどう見せるのか楽しみにしてたのになんの説明もないし...。

大事な人を失った悲しみをこれからたくさんの時間をかけて癒していかなければならない人が、たとえ外見だけとはいえ死んだ人と同じ見た目の人が現れてなんでもしますってただ言われたところでそれが立ち直るサポートになるとは到底思えないじゃないですか。
これって嫌がらせ以上の何ものでもないですよ...。

そこでいきなり引っかかってしまったためにもうまったく話に入り込めなかったし、さらに話の転がり方もどこか不自然に感じられて、やけに都合よく展開するストーリーやオーバーな演出・音楽も鼻につく感じで心底うんざりしました。


ただし映画の好き嫌いについては好みの問題もありますし、単にこういう気に入らない部分があったというだけであれば「わたしに合わない作品だった」ということで片づけようと思っていました。


ところがこの作品はラストで「実は死んだのは立ち直らせようとした女性であり、ロボットだと思っていたハルは死んだ人の模倣ロボットではなく本人だった」という事実が告げられます。いわゆるどんでん返しという奴なんですが、つまりここまでに感じていた違和感の理由がここでやっと分かるのです。

ここで新たな視点が提供されることで物語の見え方が一気に変わり「あー、なるほど!すげーな!」となればよかったのですが、わたしはそうは思えなかったんですよね...。たしかにこの展開は予想外でしたが、でもだからといってそれまでつまらないと思っていた気分が払しょくされたか?というとまったくそんなことはなかったのです。

考えてみれば、こういったサプライズ系な作品がおもしろいと感じるのは、どんでん返しが起こる前までも楽しく鑑賞して作品の世界にのめりこんで見ていた場合だけなんですよね。のめり込んで観ていた世界が実は...となるからおもしろいのであって、おもしろくもなんともないと思っていたところで「実はこうでした!」と言われても、それだったら最初から言っとけよ...と思うことしかできません。

結局、サプライズ要素を大事にし過ぎるあまりに作品そのもののおもしろさが足りてなくてまったくおもしろくなくなってしまったのかなと思うし、そうであれば好き嫌い以前に作品としてこれはどうなのかなと思ったりしました。アイディアはよいと思いますがでもこれは無理。


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