読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

映画館へ行こう

映画館で映画を観るのが大好きです

「脳内ポイズンベリー」見たよ


携帯小説家の櫻井いちこ(真木よう子)は、飲み会で一緒になって以来気になっていた年下男子・早乙女(古川雄輝)に、偶然遭遇する。「運命の再会」にときめくいちこのパニック状態の脳内では、5人のメンバー(西島秀俊神木隆之介吉田羊桜田ひより・浅野和之)による脳内会議を繰り広げられていた。限界を迎えた5人のメンバーの元に、いちこと同じ風貌の黒ずくめの女性が現れ、5人は眠らされてしまう。その途端、いちこは大胆にも早乙女をベットに誘い、ベットイン。しかし、自分の軽率な行動を後悔し、いちこは連絡先も残さないままそっと帰宅する。後日、晴れて恋人同士になるも、早乙女の元カノジョの出現や、編集部の越智(成河)からは突如キスされ…!?はたして、いちこと脳内会議のメンバーは、幸せな道を選ぶことができるのか!?いちこ×早乙女×越智の三角関係のゆくえは――!?

脳内ポイズンベリー 映画作品情報 - シネマカフェ


わたしは昔から極度のあがり症でして、人前で話すのは苦手でしたし当然大勢から注目を浴びるのも嫌いでした。

他人からの視線をすごく敏感に感じるというか、「みんなが見てる!」と思うだけで血の気が引いて倒れそうになるほどでした。なぜそこまで他人から見られることに怯えているのかというと、わたしは幼いころから長く太っていた時期があった影響で外見につよいコンプレックスがあったために他人から見られていると笑われているんじゃないかという気がして萎縮してしまったのです。

そんなわたしも働くようになってからはたくさんの人の前でプレゼンしたり、初対面の人たちと話す機会が増えたおかげであがり症はだいぶ矯正されまして、人前で話すことそれ自体に苦手意識はほとんどなくなりました。もちろん、だからと言って人前で話すのが得意になったわけではなくていざそういった場になると緊張してドキドキしてしまうんですけどね...。

で、そんなふうに緊張したりドキドキしたりしたときに何を考えていたのかを思い出してみると、もういろんなことを考えては取り消して取り消しては考えてをひたすら繰り返しているんですよね。


「○○って話そうかな?」と思った瞬間に「でも○○なんて言ったらバカだと思われるんじゃないか?」と思って取り消したり、でも何も言わないのも間がもたないので「××ですよね」なんて話したらすごい相手の反応が悪くて「ああー、××なんて言わなきゃよかった」と後悔したり。


本作はパニック状態になったときに頭の中で「理性」「ポジティブ」「ネガティブ」「衝動」「記憶」が入り混じって議論を交わす様子を擬人化して表現してみせたとてもユニークな作品でして、設定のおもしろさだけではなく、パニック状態のときの頭の中の様子を見事に表現・再現して見せてくれたとてもおもしろい作品でした。



西島さんは「ネガティブ」と「ポジティブ」の意見調整に悩まされ、さらにまったく深く考えない「衝動」に振り回される「理性」役でしたが、これがもうすばらしく適役でした。西島さん、メガネ似合うわ...。



そして神木くんはいつも前向きな「ポジティブ」。

「前向き、前向きってお前の言う前ってどっちのことだよ!」とネガティブに怒られたりしながらも、常に前向きさを崩さずに振る舞うポジティブ神木。神木くんってあんまりこういう能天気な役のイメージが無かったのですが、すごくフィットしていてよかったです。



「ネガティブ」を演じたのは吉田羊さん。

神木くんが感情のアクセルだとすればブレーキは吉田さんですのでそういう意味でも神木くんと吉田さんが言い争うシーンが多かったのですが、わたし自身がネガティブな性格なためか吉田さんの意見が一番しっくりくるというか、「失敗して恥をかくくらいなら最初からあきらめてやらない方がいい」というスタンスに何となく共感をおぼえてしまいました。


5つの中で一番分かりにくかったのが「衝動」。

「衝動」は内側からにじみ出るような感情を表現したのかなと思ったのですが、他の4人ほど役割が明確ではないなと感じました。原作ではどういう表現になってるのかというのはこの「衝動」が一番気になりました。ちなみに、この「衝動」を演じたのは桜田ひよりさんですが、最近どこかで観た気がしてたのですが「さいはてにて」で佐々木のぞみさんの娘役で出てた女の子でした。

とてもかわいらしかったです。


そして「記憶」を演じたのは浅野さん。

浅野さんと言えば「今日は会社休みます。」で綾瀬さんのお父さん役をやっていたのが記憶に新しいですが、常にマイペースで脳内会議には積極的には参加しないものの、ここぞというときに過去の黒歴史を記憶の奥底から引っ張り出してきて議論を混乱に陥れる様子がとてもおもしろかったです。


こんな5人が脳内で議論をして多数決を取り、そしてそこで出た結論が発言となって発せられるというのが本作の設定なのですが、その設定自体がすごくおもしろいと思ったし、本当に脳内で議論しているようにも見える演出はとてもうまいなと思いました。


意見を多数決で決めるのではなく、集まった情報や議論をもとに理性が決断することになるラストの展開も非常にすばらしくて最初から最後まで楽しく鑑賞しました。



@MOVIX宇都宮で鑑賞



公式サイトはこちら