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「IMAGINE」見たよ


ポルトガルの古都リスボンを舞台に、盲学校の教師とその教え子が恋に落ちる姿を描いたラブストーリー。「反響定位」というテクニックにより、白い杖を使わずに歩くことができる視覚障害者のイアン。リスボン視覚障害者施設で教師として働く彼は、子どもたちに自分と同じ技術を教え、外の世界に出ることの素晴らしさを説いていた。引きこもりがちだった女性エヴァも、そんなイアンに興味を抱き、彼のノウハウを学んで2人で街へ出かけるが……。

イマジン : 作品情報 - 映画.com


ポスターに惹かれてなんとなく足を運んだ映画でしたがすばらしい作品でした。

本作は目の見えない人たちが過ごす日常を丁寧に描いているのですが、「目が見えない」ことの不便さだとか怖さを観ている側に映像をとおして余すことなく伝えようという工夫が作品のあちこちに見られました。そしてこの作品を観ていると、「目の見えない人が得ることができる情報量」が「目の見えている人たちが得ている情報量」に比べていかにつつましいものであるのかということを身に染みて実感することができました。


もし自分だけがテレパシーの使えない世界があったとしたら?

もし自分だけが10分後の世界を予知できない世界があったとしたら?

もし自分だけ空を飛べない世界があったとしたら?


つまり自分が絶対に手に入れられないスキル・能力を、自分以外の他の人たちが当たり前のように所持している世界を想像してみることで、目の見えない人たちの感じている不自由さを想像できるのではないかと思ったのですが、いまとなっては思い上がりもいいところでしたね...。


話はちょっと変わるのですが2年前に亡くなったわたしの祖母は第一級の視覚障害者でした。

目が見えない祖母は日常生活のさまざまな場面で苦労していましたし、わたしはずっとそれを見て育ちました。なので目が見えないことがどれほど大変なことなのかわかっているつもりでしたし、ずっと近くで見ていた分、他の誰よりもそのことをわかっているつもりでしたがその「わかっているつもり」というのがいかに中途半端な想像力から生まれた的外れで陳腐なものだったのかをこの作品を観ながら思い知らされました。


目の前にあるのにそれがどういうものなのかを見ることができないもどかしさが見ていてすごく伝わってきたし、目の見えない人たちが見ている「光ではなく音が見せてくれる世界の姿」もこの作品をとおして見ることができました。

世界はほんとうに美しい!


@宇都宮ヒカリ座で鑑賞